黒牢城/米澤穂信【感想・レビュー】ネタバレなし
米澤穂信 著 / 2021年出版・直木賞・本格ミステリ大賞受賞
戦国時代を舞台にしたミステリーと聞いたら、どんな作品を想像しますか?
今日ご紹介するのは米澤穂信先生の「黒牢城」です。
直木賞・本格ミステリ大賞を受賞した傑作ミステリーですよー!
ネタバレなしでご紹介しますので最後まで見ていただけたら嬉しいです!
📖『黒牢城』の基本情報・あらすじ
まず基本情報からです。「黒牢城」は米澤穂信先生が書いた歴史ミステリー小説で、2021年に出版されました。
2大ミステリ賞を受賞し、主要ミステリーランキングも制覇した傑作です。
【あらすじ】
織田信長に叛旗を翻した荒木村重が有岡城に籠城する中、城内で不可解な事件が次々と起きます。
村重は牢に囚われた軍師・黒田官兵衛に不可解な事件の謎解きを依頼する。
歴史×ミステリーの異色の作品となっております!
😱 伊勢長島で千代保が見た狂気と地獄絵図
まず一番印象に残ったのが、伊勢長島で千代保が見た出来事に関するシーンなんですよね。
詳しくはネタバレになるので言えないんですけど、その体験が物語の重要な動機につながっているんです。
戦国時代という時代背景と歴史的事実があるからこそリアルに感じられる狂気と地獄絵図が描かれていました。
だから読み終わってもしばらく頭から離れず、考えてしまうシーンだったんですよね。このシーンがあることで単なる謎解きミステリーを超えた深みが、この作品からでているのではないか、と感じました。
😲 予想もしなかった展開
次に驚いたのが、籠城戦を描いた作品なのに、予想もしなかった展開が待っているんです。
詳しくはネタバレになるので言えないんですけど……。
史実に基づいて、この籠城が終わった後のことも描かれているんです。
登場人物たちがどうなってしまったのか、どんな余生を過ごしたのかが簡潔な文章で綴られていて、それを読んで「そうなってしまったのか」と考え込んでしまうところもありました。
🏯 織田信長の逆を行くことで自分を見失っていった村重
読み終わった後の感想は「信長と真逆の行動をとり続けることで、村重自身が何を考えているのか、みんな分からなくなってしまったのではないか」というものなんですよね。
織田信長の逆を行くという戦略は賢明そうに見えるんですけど、それを続けることで自分の軸を失っていく。
味方の武将も村重が何を考えているのか分からなくなる。村重自身も自らの行動を説明できなくなっていった。
それは信長がしないことを選び続けただけで、村重が自らの意志で選んだ行動ではなかったからだ、と思うんですよね。
この考え方自体が敗因だったのではないか、と読み終わってしばらく考え込んでしまいました。ミステリーとして謎を解く面白さも当然あります。ですがそれだけではなく、一人の武将の人間としての弱さや葛藤を掘り下げて描いているのが、この「黒牢城」の凄さなんじゃないかな、と思いました。
🙋『黒牢城』はこんな人におすすめ
こんな人には特におすすめですよ。
歴史が苦手な人でも登場人物の心理描写が丁寧なので面白いですよ。
📝『黒牢城』の感想まとめ
というわけで今日は米澤穂信先生の「黒牢城」をご紹介させていただきました。
気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
ではでは積読を消化した頃に、またゆるりとお会いできたら幸いです!
