告白/湊かなえ【感想・レビュー】ネタバレなし
湊かなえ 著 / 2008年出版・双葉社
もし自分の大切な人を奪われたら、あなたは法に裁きを委ねられますか?
今日ご紹介するのは湊かなえ先生の『告白』です。
デビュー作にして2009年本屋大賞を受賞し、文庫だけで300万部を超え、映画化もされたイヤミスの金字塔ですよ。
読み終わったあと怨念なのか、恨みなのかと考え込んでしまいました。
ネタバレなしでご紹介しますので最後まで読んでいただけたら嬉しいです!
📖『告白』の基本情報・あらすじ
まず基本情報からです。
『告白』は湊かなえ先生のデビュー作で、2008年に出版されました。
2009年本屋大賞受賞・映画化もされた大ヒット作品です。
読後に嫌な気持ちが残るミステリー、いわゆるイヤミスというジャンルを世に広めた記念碑的な作品ということでした。
【あらすじ】
中学校の終業式の日、担任の森口先生が教室で静かに語り始めます。娘の死は事故ではなく、この教室にいる生徒による殺人だった。森口先生はそう語り出します。それなのに警察には逮捕させないと先生は言う。そう宣言した先生の告白から静かに物語は動き始める、というお話です。
😨 教室での告白という手段の恐ろしさ
まず一番印象に残ったのが、冒頭の教室で先生が告白するシーンなんですよね。
犯人はこのクラスにいる。でも警察に逮捕させない、と教室で宣言する。
この手段の恐ろしさに気づいたとき、寒気がしたんですよね。
クラスに犯人がいると伝えた時点で、犯人には必ず何かしらの影響が出るでしょう。
そして正義感にかられて動く生徒だって一人や二人、出てきてもおかしくないですよね?
つまり先生は直接手を下さなくても、教室という閉じた空間そのものを使って犯人を追い詰めることができる。
生徒の行動を計算に入れた発言が、仄暗い未来を冒頭から予感させているんですよね。
😳 想像をはるかに超えていた復讐
次に一番驚いたのが、森口先生の復讐の中身なんですよね。
詳しくはネタバレになるので言えないんですけど、読みながら復讐といってもこのくらいかなぁ、と想像していたラインを、はるかに超えてきたんですよ。
その復讐の形を知ったとき、思わず息を深く吐き出してしまいました。この復讐の全貌は、ぜひご自身の目で確かめてほしいんですよね。
💭 納得できてしまう怖さ
読み終わった後の感想は、森口先生が復讐する気持ちはある意味、納得できてしまった、というものでした。
大切な娘を奪われた親が、法では裁けない相手に自分の手で報いようとする。
その気持ち自体は理解できてしまうんですよね。
でも手段を選ばず、相手の一番弱いところを突いていく。
そのやり方は怖いとしか言いようがありませんでした。
気持ちは理解できても、やり方は凄惨極まる。
この板挟みの感覚こそがイヤミスの真骨頂なんでしょう。日常ではまず味わえない感情でした。
🙋『告白』はこんな人におすすめ
逆にスッキリした読後感を求める人や、後味の悪さが苦手な人は注意が必要かもしれません。
でもその嫌な読後感こそが、この作品にある確かな体験ですよ。
📝『告白』の感想まとめ
というわけで今日は湊かなえ先生の『告白』をご紹介させていただきました。
気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
ではでは積読を消化した頃に、またゆるりとお会いできたら幸いです!

